最終更新日:2018/07/02

模擬難聴システムの使用方法

ここでは模擬難聴システム(以下,本システム)の使用方法について説明します. 本システムでは様々な難聴者の聞こえを擬似的に体験することができます.

本システムを使用する前に

マイクとヘッドフォンの音圧の校正

本システムを使用する前に,マイクで入力する音とヘッドフォンから出力する音の音圧を校正する必要があります.
  1. まず,システムボタン群の"有効化"ボタンを押してマイクを有効化します.
  2. マイクを有効化すると,録音ボタンに表示が変わります.下の校正信号再生ボタンを押すと,
    模擬難聴システム内部で80dBの設定の1000Hzサイン波がヘッドフォンから出力されます.
    サウンドレベルメータなどでこの音を測定し,音圧レベルが80dBになるように,出力レベルを調整してください.
  3. 本システムの校正では,校正信号の出力と同時にマイクでの録音も行なっています.
    (校正信号再生ボタンを押すと,録音ボタンが録音中と表示されます.)
    ヘッドフォンからの出力レベルが80dBになったら,以下の保存ボタンを押します.

    これは,ヘッドフォンの校正時に録音したサイン波で,この録音されたサイン波が80dBになるように
    マイクのゲインを調整してください.
  4. 録音したサイン波が80dBになるまで2と3を繰り返してください.
    80dBになったら保存ボタンを押して,校正音を保存してください.この際,右の原音ボタンを押すと
    校正音の原音が保存されます.Audacity等を用いて,録音した校正音と原音が同じ波形になっているか確認してください.これで準備完了です.
    校正が終わりましたら,PCのボリュームボタンは変更しないようにして下さい.

オージオグラムの設定

右のボタン群の「オージオグラム」から模擬したいオージオグラムのプリセットを選んでください. オージオグラムのプリセットは以下の8種類を用意しています.

耳硬化症,騒音性難聴のオージオグラムは, 「よくわかるオージオグラム(立木孝/村井和夫 著 金原出版)」に掲載されています.
また,手動設定を選択すると任意の値で模擬難聴処理を行うことができます.

手動設定の操作方法

表示された難聴者のオージオグラム(黒)の四角点をマウスで上下にドラッグすることで自由に操作できます. 動かした後の聴力レベルの値は,オージオグラム画面下のテキストボックス内(赤枠)に表示されます.
また,テキストボックスに任意の数字をキーボードから入力することも可能です. 任意の数字を入力した後,エンターキーを押すことで値が反映されます.

圧縮特性の健全度の設定

「圧縮特性の健全度」からプリセットを選択してください. プリセットは以下から選べます.

これらは圧縮特性をどの程度保持しているかの値で100%(健聴者)から0%(難聴者)の範囲になります.

手動設定の操作方法

圧縮特性の健全度(マゼンダ)の曲線も手動で変更することができます. 圧縮特性の健全度を操作する場合はシフトキーを押しながらグラフの四角点を上下にドラッグしてください. 圧縮特性の健全度もテキストボックス(下段)に任意の値をキーボードから入力することができます.

音圧レベルの設定

「音圧レベル」から音声ファイルの入力音圧を設定することができます.音圧レベルは30〜100dBから5dB刻みで選択できます.

入力データの設定

「ファイルアップロード」から入力する音響信号のファイルを選択してください. 参照をクリックするとウィンドウが開き,ファイルを選択することができます. 対応しているファイルはWAV形式のみです.

マイク録音について

「録音」を押すとPCに繋がったマイクで自分の声を録音することができます. 内蔵マイクやUSB接続マイクなど,録音環境はあらかじめご確認ください. 「録音」をマウスのボタンで押しつづけている間,音声を録音します. ボタンから手を離すと録音は終了します.録音終了後は,録音した音声の確認や保存ができます. 録音した音声に模擬難聴処理をしたい場合は,録音した音声を保存し,ファイルアップロードから録音した音声ファイルを選択してください.

処理の実行

すべての設定ができたら「アップロード」ボタンを押してください.ファイルがアップロードされると,自動的に模擬難聴処理が実行されます.処理が終わるとウィンドウの下部に原音(処理前)と処理音を再生できるコントロールパネルを表示します.処理前に比べて処理後はどのくらい聞こえづらくなったのか聞き比べてみてください.